ワクチンパレード
開催趣旨

希望するすべての子どもたちにワクチンを!

〜ワクチンで防げる感染症から子どもたちを守るために
必要なワクチンを無料で接種できる環境を求めます〜

2016年7月
子ども支援ネットワーク
吉川恵子  細部千晴


  私たちはワクチンで防げる病気から子どもたちを守るために、2010年から「希望する子どもたちにワクチンを」のスローガンを掲げ、世界標準のワクチンを国の制度として受けられるよう、多くの皆さまと一緒に歩いてきました。今回で7回目を迎える今年は、悲願であったB型肝炎ワクチンが10月から定期の予防接種に導入されることが決まりました。これによりまた一歩、希望する子どもたちが無料で接種できる環境が整ってきました。「ワクチンで防げる感染症から子どもたちを守りたい」と願い、貴会の皆様と共に行動してきた大きな前進です。心から感謝申し上げます。これからもこの歩みを止めることなく、定期接種化にむけて審議会で検討されているロタウイルスワクチンやおたふくかぜについても、希望する子どもたちが家庭の経済的事情や住んでいる地域に格差なく、適切な時期に接種できるよう制度拡充を訴えます。

  また、風疹の流行もまだ予断を許さない状況です。国立感染症研究所などの調査で平成24年から25年の風疹の大流行で「先天性風疹症候群」と診断された子ども45人のうち11人が、相次いで死亡していたことが明らかになりました。専門家は「死亡率が20%を超えるというのは衝撃で子どもたちの症状も深刻なものが多い。妊娠を希望する女性だけでなく周囲の男性もワクチンを接種し、風疹の流行をなくしていくことが重要だ」と話しています。2020年に開催される東京オリンピックまでに風しんを撲滅することはわが国の重要な課題です。

  千葉県内で11ヶ月の乳児が日本脳炎に罹患した事例があり大きな問題となっています。日本小児科学会は国が示す標準的接種時期の前倒しを勧告し、生後6ヶ月からの接種啓発を強めています。蚊が媒体となる感染症は今話題のジカ熱やデング熱への対策も強化されているところですが、日本脳炎はワクチンで防げる病気です。定期であっても接種できない環境があるのはとても残念です。

  私たちは国策としてワクチンで防げる感染症から国民を守るための政策の実現を求めます。

  ぜひ賛同頂き、アピール行動にご協力いただけると幸甚に存じます。今年も患者さん団体とともに元気よくパレードで訴えて歩きます。ご参加できない方はパレード隊に応援メッセージをお願いします!

以上

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